PROJECT

資源リサイクル事業部

東京鉄鋼原料グループ|2017年入社

高森 遥香Takamori Haruka

※個別連絡による業務の妨げを防ぐため、仮名にて掲載しております。

自動車リサイクルの最前線で、
私が果たすべき役割。

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01

自動車由来の鉄スクラップを
売買する仕事。

目の前に高く積み上がった、巨大な金属の山。
それが単なる廃棄物ではなく、鉄スクラップとよばれる大事な「商品」であることに、率直な驚きを感じた。2017年に入社した高森が配属された部署は、東京鉄鋼原料グループ。この部署では、自動車由来の鉄スクラップを主な商材として取り扱っている。
自動車由来の鉄スクラップを仕入れる方法は大きく2種類あり、その一つは自動車の生産工場から購入する方法である。自動車のボディなどを加工する際に発生する「打ち抜きくず」を回収し、鉄資源として鉄鋼メーカーなどに販売する。二つ目が、使い終わって廃棄処分された自動車から鉄スクラップを回収する方法。自動車の解体事業者が鉄スクラップの仕入先となり、高森は主に後者のビジネスを担当している。
高森が現在取り扱っている鉄スクラップは、月間約4,000トン。求められる知識の専門性が高く、企業経営者を相手に商談や交渉を行うことが多いこのビジネスにおいて、入社2年目ながら一人の営業担当者として着実に成果を残している。豊通マテリアルの営業職は、入社して最初の1年間をOJT(オンザジョブトレーニング)の形で先輩社員のサポートを受けながら営業活動を経験する。高森も先輩社員のサポートを受けながら営業を学んだが、1年目の夏頃には先輩の同行なしで商談を行う場面も出てきた。そんな彼女の成長ぶりを、直属の上司であるグループリーダーの増田はこう評価する。
「独り立ちするペースは通常よりも早いですよ。物おじしない性格や度胸。そういうところを見た上で、一人で営業に行っても対応できるだろうと判断しました」

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02

「無理」とは
絶対に言いたくない。

仕入先である解体事業者と、販売先である鉄鋼メーカー。両者の間に入って売買を行うのが、営業担当の役割だ。解体事業者で鉄スクラップが発生した際、それをタイムリーに買い取って鉄鋼メーカーなどに販売する必要があるが、当然のことながら常に一定の需給バランスのもとで売買できるわけではない。仮に市場での鉄スクラップの供給量が十分であっても、量や価格、輸送距離(これによってコストが変わる)などの条件が見合う売り先が見つからなければ、仕入れ自体を行えないこともある。
売買を成り立たせることの難しさを高森が初めて実感したのは、入社1年目が間もなく終わろうとする3月のこと。ちなみに3月は年間でもっとも廃車の量が多く、鉄スクラップが供給過多になりやすい時期である。 「スクラップの出し先が見つからず、困っている」
そんな相談が、事業者A社から高森のもとに寄せられた。話を聞き、日ごろから関わりのある鉄鋼メーカーなどに購入を打診してみたが、良い返答は得られない。知っている限りのネットワークを使って情報を集めたが、それでも数百トンもの鉄スクラップの販売先は見つからなかった。
「とても困りましたが、仕入先様に対して『無理でした』という返事はしたくありませんでした。自分が責任を持って担当させていただいているお客様の依頼なので、自分の力で何とかしなければと思ったんです」
この時高森が心がけたのは、現場を訪れて顧客と同じ視点に立って解決策を考えること。踏み込んだ会話をする中で、「遠方への出荷となってもいい(相応の輸送コストがかかってもいい)から売りたい」という顧客の考えを引き出すことができた。遠方地域を含めて新規の販売先探しを行い、数百トンのスクラップを無事納入することに成功。「本当にありがとう」という言葉を聞いた時、今までにない手応えを感じた。

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03

「100年に一度の転換期」に
何をするか。

この出来事の後、A社との関係にも良い変化が生まれた。何か問題が発生した時、真っ先に高森に相談してもらえるようになったのだ。A社には、豊通マテリアル以外に何社もの商社と付き合いがあるが、その中で最初に自分を思い出して悩みを相談してくれる。そのことが大きな励みになった。
顧客のさまざまな課題に対して有効な解決策の提案を求められるのが、商社の仕事だ。日々の営業活動において、「引き出し」の多さが大きな意味を持つ。自動車メーカーに近い立場でビジネスを展開し、主要な鉄鋼メーカーのほとんどと取引がある豊通マテリアルは、ネットワークの広さにおいて他の商社にはない強みがあるといえる。また、自動車やその関連技術に関して豊富な情報を持っていることも、豊通マテリアルの大きな特徴だ。
自動車業界が「100年に一度の転換期」を迎えている今、製造技術や業界全体の仕組みなど、あらゆることが大きく変化しつつある。仮に将来、アルミや樹脂を使ったボディが自動車業界の主流になったとして、その素材のリサイクルをどのように行えば良いのか。また、車両に搭載される小型電子部品の数が増える中、技術的に難しい小型モーターやセンサーのリサイクルをどのように行うのか。「自動車リサイクル」の業界を先導して新しい資源循環スキームを構築することも、豊通マテリアルに求められる役割の一つだ。
こうした課題を解決するための時間は、実は世間一般で考えられているほど多く残されているわけではない。今この瞬間に、どんな解決策を示すべきか。未来につながる具体的な行動が求められているのだ。豊通マテリアルは現在すでに、新素材やモーターの適正処理をテーマにした解体事業者向けの勉強会や、リサイクルの共同実験などを進めており、業界の期待に応えようとしている。

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04

豊通マテリアルならではの
付加価値を。

「100年に一度の転換期」を迎えた自動車業界での豊通マテリアルの役割について、東京鉄鋼原料グループのリーダーである増田はこう語る。
「自動車業界では、今まで想定していなかったような新しい課題が次々に顕在化しています。ただ、そうしたピンチの時こそ新しいチャンスが見つかることも事実です。お客様の困りごとや社会の課題を、ビジネスチャンスに変えること。そして私たちならではの付加価値をつけることが重要だと思っています。そして、現場の最前線で課題解決にあたるのが、営業担当者です。いつもお客様の目の前にいるわけですから、そ の役割はきわめて大きいと思います」
自動車がその寿命を終えた後、どのようにリサイクルされているのか。「その先」のことは一般にはあまり知られていない。しかし実は、そこには資源循環を担う大勢の専門家たちがいて、それぞれの立場で自動車の未来に貢献している。その「知られざる世界」の一員として、人とは違った多様な経験ができることが、モチベーションの源だ。
「たとえば、モーターショーに行って新しい素材の車を見たら、『どんな樹脂を使っているんだろう?』『どうすればリサイクルできるかな?』と、自然に考えてしまいます。自動車業界の仕組みや自動車に関するトレンドなど、人が知らないことを知ることができるのは、この仕事の魅力です」
入社2年目の高森が今見据えている目標は、使用済み自動車のリサイクルについて誰よりも知識が豊富な担当者になること。そしてさらに、自動車リサイクルの業界に自分ならではの新しい発想を取り入れていくことだ。
「自動車部品を今までとはまったく別の技術で処理するためにはどうすればいい?」
といったアイデアを試し、今までの自動車業界になかったものを自分の力で生み出していく。それが、高森の描く未来像だ。

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